Flaneur-フラヌール-

50代からのSecond Life

グッドバイ

今朝、ふと、昔のことを思い出しました。

 

あの日の朝は月曜日でした。

いつものように会社に出勤して

朝礼をして、朝のミーティングをして

1日のスタートを切りました。

私は、30代。

デザイナーさんに作業のお願いに行ったり

営業の打ち合わせをしたり

お客様からの電話の応対をしたり

パタパタと社内を行ったり来たりしていました。

確か11時くらいになっていたと思います。

デザイナーのチーフが深刻そうな面持ちで

支店長のところに行って、何か話し始めました。

 

それから、少しづつ、社内がざわめいて

何かただごとでないことが起きているのに気がつきました。

 

その日の朝、マミさんという20歳の若いデザイナーが出勤してきませんでした。

連絡も入らなかったので

チーフが自宅に電話をかけたそうです。

 

その電話口ではご家族の方が

号泣していたそうです。

 

朝、ご家族の方が、マミさんを起こしに行ったところ

寝床の中で息を引き取っていたのだそうです。

驚いて、心臓マッサージを施したそうですが

その甲斐もなく

彼女は帰らぬ人となってしまったというのです。

 

先週まで、明るく元気な20歳の彼女に

何が起こったのか?

初めての経験で、何が何だかわかりませんでした。

寝ている間の突然死だったのです。

そんなことがあるのか?

周りでそんなことが起きたことがない私は

信じられませんでした。

 

その数日後、自宅で葬儀が営まれました。

私は会社の同僚と共に参列いたしました。

20歳という若さの早すぎる死

私は悲しみに打ちひしがれたご家族を

まともに見ることができませんでした。

 

葬儀では、マミさんが幼い頃通っていたという

英会話教室の先生が送る言葉を捧げました。

数々の思い出話しをされ

最後に、空に向かって

「グッドバイ、マミ」と大きな声で叫びました。

水色の空に大きく響きわたりました。

 

もう20数年も前のことで

ところどころ記憶が飛んでいますが

面倒な仕事も快く引き受けてくれた

頑張り屋な彼女のことを

今も時々、思い出します。

そして、英会話教室の先生が

「グッドバイ」と叫んだあの水色の空も思い出されるのです。

 その度、

明日、自分がここにいることができるのか

出会った人が目の前にいるのか

だから、精一杯、今日一日を生き抜くのだと

そう思い直すのです。

 

精一杯、生きている?

自分自身に問いかけてみました。

心の中で、ちょっと自信なさ気な声がしました。

これはいかん!

 

心の天気が変わるのは

自分次第です。誰のせいでもないのですよね。

雨はいつか晴れるもの、雲はいつか切れるもの♪

そんな歌がありました。

きっと、だいじょうぶ!今日も頑張ろう!

 

本日も日々の備忘録のようなブログに

おつきあいいただき、ありがとうございます。