Flaneur-フラヌール-

50代からのSecond Life

私たちを幸福で健康にするもの

ハーバード大学で75年に渡って研究されている
「一生を通じ、私たちを幸福で健康にするものは何か?」
というテーマがあります。
この研究成果が私たちに教えてくれる教訓と知恵
長寿の秘訣について
2006年から無料で動画配信されているTEDカンファレンスにおいて
心理学者ロバート・ウォールディンガー氏によって語られています。
自分を幸福にするもの
多くの人は、豊かな富、名声を得ることと考えていますが
重要なことは、身近な人たちとの関係の質だと言っています。

世の中は、もっと成果を出すように求めています。
もっと豊かに
もっと有名に
そのために無我夢中で働くこと
よい人生を送るためには、そうする必要があると。
動画では、「そうする必要があると、誰もが思わされている」と説いています。

自分の全人生を予測すること
自分の選択が人生をどう描いていくかを予測することは不可能です。
しかし、ハーバード大学では
ある人の人生が展開していくすべてを記録し
幸福と健康の状態を追跡したというのです。

研究の方法はこうです。
75年間、742人の男性をふたつのグループに分けて追跡
ひとつは1938年来、ハーバード大学を卒業した者たちのグループ
もうひとつのグループは、ボストンの水道設備のないような
安アパートに住んでいた極貧環境で育った少年たちです。

彼らは弁護士、工場労働者、レンガ職人、医師など
さまざまな職業に就きました。

貧しさから這い上がり上り詰めた者
アルコール中毒統合失調症を患った者
さまざまな人生を送ったといいます。

現在、90代の60名が生存していて
いまだにその人たちとその家族に
毎年、インタビューを続けています。

膨大な記録から分かったこと
第一に、周りとののつながりは健康によい影響を及ぼすこと
孤独は命取りであり
家族や友人、コミュニティとつながっている人ほど
幸せを感じ、長生きしていること

第二に、友人の数ではなく、身近な人との関係の質が重要であるということ
愛情のある関係は人を保護するそうです。

第三に、50歳で最も幸せな人間関係にいた人は
80歳になっても健康を維持していたということ
定年退職後に仕事仲間に代わる仲間を作った人
人間関係に頼った人は、幸せな人であるということ

 

ロバート・ウォールディンガー氏は、マークトゥエインの言葉で締めくくっています。
「1世紀も前、彼は人生を振り返りこう言った。
かくも短い人生に、諍い、謝罪し、傷心し、責任を追及している時間などない。
愛し合うための時間しかない、それが例え一瞬に過ぎなくても。
よい人生は、よい人間関係で築かれます」

人間関係は、複雑で地道に築かれていき
ときには、その複雑さゆえにひとを憎み、ゆるすことができず苦しむこともあります。
長い間、心の傷として残り、癒すこともできないこともあるでしょう。
それでも、やはり人はひとりでは生きていけないのかも知れませんね。
数多くの人とつながることを求めるのではなく
身近な誰かと分かち合える時間を求めて
もう一度、ゆっくりと過ごしていきたいと思いました。

TEDの動画はこちらです。人生のヒントです。ぜひ見てください。

www.ted.com

 

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