Flaneur-フラヌール-

50代からのSecond Life

サスティナブルを考える

仕事の関係でワインについて調べていました。
今年の推しは、サスティナブルワインということで
オーガニックワインとも違ったもので、もう少し発展させたもの、
というヒントだけでググったりしていましたが、ピンときていませんでした。

 

そんなこんなしている間に激しい地震が来て
あちこち飛び散った部屋を片付けしていたとき
気になった記事を切り抜いていた中から偶然、
1枚の記事を見つけました。

 

その記事の見出しは、
「ジャンシス・ロビンソン ワインリポート」
軽量ボトル、脱炭素の動き
となっていました。

 

アメリカ西海岸ナパ・バレーあたりの取材記事のようです。
ワインのボトルは一般的に750ミリリットル。
重さは400グラムから1キログラムまでと幅があるようですが
重ければ重いほど、製造時や輸送時のカーボンフットプリントが
増えることになるようです。
西海岸で入手可能なボトルは平均重量550グラム。
米国とアルゼンチンの生産者は重いボトルを好む傾向にあり
さらに南仏の主要生産者の中にも重いボトルを使い続けている人がいるということで
消費者も「高級ワインは重いボトル」という固定観念を持ってしまうという
弊害も生まれているということでした。

 

また、そのようなボトルはほとんど自国生産ではないから
輸送による環境負荷も大きいというわけです。

 

こんな風に考えると
ぶどう畑で使用する電気、農薬、燃料
醸造所の燃料や電気、タンクの製造
容器・包装、輸送に至るまで環境負荷について考えるということになります。

 

これは一生産者だけの取り組みだけではなく
それに関わるさまざまな人や業者が関わってくるということになります。
私も仕事で印刷物を大量に納品したりした経験がありますが
ペーパーレスみたいなことは前々から言われていて
それでも書類や資料の山に埋もれながら仕事をしていました。

 

例えば、書類をPDFにしてしまって保存しようとか言っても
紙に慣れている意識や行動はなかなか変えることはできず
結局、プリントして手元に残しておいたりしていたものです。

 

紙をデータにすれば、それで解決というわけではなく
前に見た記事では、
データのクラウド化により肥大したサーバーを冷却するのに
海に沈めて冷却するなんてこともあるようです。
そうなってくると、どこまで行ってもやっぱり環境負荷はかかってしまうのか
と考えてしまいますね。

記事の結びでは
ある生産者が軽量ボトルに変え
浮いた資金をワインの質の向上のために使い
結果、ワインの質は上がり、ガラスの使用量は減り、そしてワインの値段を抑えることができた、と記されていました。

 

最近、流行語のように、SDGsと言われ
あちこちで見聞きすることが多くなりました。
私自身もイメージでしかなかったのですが
もしかしたら、仕事をしていく上で
環境負荷を意識しながら工夫することで
行動や決断は変わっていくのかも知れないな、と思いました。

 

「オレ、エスディージーズやってから」、と声高に叫ぶわけではないですが
自分が生まれて世話になっているこの地球に
少し負荷をかけないようにした方が生きていて気持ちいいのかも知れません。