Flaneur-フラヌール-

50代からのSecond Life

ヨガ体験会

ヨガ体験会 英雄のポーズ ヴィーラヴァドゥラアーサナⅡ

Photo by Dave Contreras on Unsplash

3月最終の日曜日
ヨガ体験会の日がやってきました。
日本にも新型コロナウイルスが広がりつつありました。
おふたりの申し込みがあったのですが
気管支が弱い方が、コロナに不安を感じてキャンセル。
マンツーマンで開催することになりました。

プログラムを練りに練って当日に臨みました。

前の夜から天気は崩れ、今にも雨が降りそうな日曜日の朝。
体験会の始まる40分ぐらい前にカルチャーセンターに到着。
早めに会場に入って、ヨガマットをひいてカラダを動かしていました。

すると、担当の方が参加者を連れて会場に入ってきました。
参加者は、だいぶ歳をとられた男性でしたので
挨拶をしながら、「おいくつですかー?」と声をかけました。

返ってきた答えは
「82歳です!」

 

内心、「えーっ」と叫んでいました。
「親と同世代・・・」(心の声)

前日まで、考えに考えたプログラムは、
・ウォームアップ
・キャット&カウ、ダウンドック→プランクポーズを繰り返す
・太陽礼拝2回、太陽礼拝ヴァリエーション
・ヴィーラヴァドゥラアーサナ
・パールシュヴァコーナアーサナ
・トゥリコーナアーサナ
・パールシュヴォッターナアサーナ
・アルダチャンドラアーサナ
・マッチェンドラアーサナ
・トリアンガムカエカパンダパスチモッターナアーサナ
・ヴァルドヴァージャアーサナ
・クラウンチャアーサナ
・パスチモッターナアーサナ
・バッダコーナアーサナ
・シャバーサナ
でした。
しかし、これでは、きつすぎる!
「万が一、怪我でもさせてしまったら・・・」

ウォームアップを増やせるだけ増やしました。そして・・・

マットに座り、向いあい
まず、体験会に参加してくれたお礼を言いました。
次に、体調はだいじょうぶなのか、カラダで気になるところはないか
それと、普段、どんな運動をしているか
これまで、どんな健康法に取り組んでこられたのか・・・などなど

そうすると、最近まで山登りをされていたこと
昨年、免許返納されて、山登りができなくなってしまったこと
自分のお姉さんがヨガをされていたことなど
マンツーマンならではなのでしょうね
はじめてお会いするのにも関わらず、ぐっと距離が近くなりました。

しかし、油断はできません。
諸注意として、基本的なことを伝えました。
手のひらの4点、足裏の4点、手の置き方
呼吸法、座り方、そして、アーサナへの入り方、戻り方など
なにより自分の身体に尋ねながら
決して無理はしないようにと。

ウォームアップをしながらも会話が続いたおかげで
丹念に首や肩、足首、手首、体側をじっくりとほぐしました。

アーサナ(ポーズ)をやってみせて
ひとつひとつ、じっくり動かしていきました。

さて、いよいよ、カラダを動かしはじめましたが
ダウンドック(下向きの犬のポーズ)で
かなり苦しそうでした。
それでも、何とかついてきてくれていたので
もう隣まで近づいていって
「そうそう、そこそこ、そんな感じで、いいですよー!」
「こんなかな?肩甲骨ってどこ?うっ、う~」
みたいなやりとりが続きました。

そして、太陽礼拝も
ターダアーサナから始まって
「足はこぶし一つ半ぐらいあけて平行にして立って
脛をカラダの中心軸に寄せるように
内ももを引いて座骨を後ろからすべりこませるようにしてバランスを保って・・・」と
かなりスローに2回行いました。

でも、太陽礼拝のバリエーションは厳しかったので
辞めておきました。

すると、
「ちょっと飲み物買ってきていいかな、喉乾いた」と言われたので
「どうぞ、どうぞ」と一旦中断しました。

さて、ここからどうしたもんかな?と考えていると
程なくして戻ってこられました。

時計を見ると、すでに40分が経過しようとしています。
「これでは、ヨガらしいポーズをほとんどせずに終わってしまう・・・」
そうです。クールダウンに向けた座位のポーズも必要だし
最後のシャバーサナだってしないと・・・

そこで、代表的な「ヴィーラヴァドゥラアーサナⅡ」をすることにしました。

~マットを横に使って立ちましょう。
足を左右に大きく広げて、右足を外側に90度開きます。
右足のつま先からかかとを結ぶラインが
左足の土踏まずと一直線になるのがよいアライメントです。
では、そこから両手を左右に大きく広げます~
と、こんな調子で、ゆっくりゆっくりポーズを組み立てました。

ほぼ完成に近づいたそのとき!
「おっ、これきついな!」と声をもらされました。

そうなんです。高齢者にはきついのです。

ヨガって、ゆっくりカラダを動かすし
激しいスポーツとは違って、それほど負荷がないかもしれない、と
そう思われる方がほとんどだと思います。
しかし、勢いに任せる動きではなく
ゆっくりカラダを伸ばしていくので
普段使っていない筋肉を使ったりするため効いてくるんですね。
高齢の方ならなおさらきついと思います。
でも、よくついてきてくれました。

じっくり、ヴィーラヴァドゥラアーサナⅡを組み立て
「これが本日のピークポーズですよ」と伝えました。
そして、実は、ここから
パールシュヴァコーナアーサナやトゥリコーナアーサナ
展開する動きを見せてあげて
クールダウンの座位に入っていきました。

はじめての体験会を終えて

すべてが終了して、マットを片付けて
ふたりでエレベーターで受け付けにおりました。
「いかがでしたかー?」
受付では、店長さんが明るく迎えてくれました。
店長さんが、私に向かって体験会の講師料や
コロナの影響下での今後などについて話しをしていると
おじいさんは
「来週も申し込んでいくわー!」と受付の方に言っていました。

店長も私も話をとめて
「ありがとうございますー!」

そして私は、少しは気に入ってもらえたのかな、と安堵したのです。

このような体験会に、たったひとりの参加者でしたが
私にとってはよい経験になったと思います。

よい経験はそのまま課題ではあるのですが
1つ目は、高齢者向けのポーズや簡易ポーズを研究すること
2つ目は、例えば、これが年代の違う方が複数いた場合どうしたらよいのか
3つ目は、ポーズだけでなく、カラダのどこに効いているのかをどう意識させるか
などです。

この後、1週間の間に
コロナウイルスは猛威を奮いはじめました。
テレビでは、政府の緊急事態宣言がいつ出るのか、連日報道されるようになりました。
そして、我が街、仙台でもクラスターが発生しました。

結果、その後予定されていた残り3回の体験会は中止になってしまいました。


早く終息して、またカルチャーセンターから
お誘いがきてくれればうれしいのですが・・・。
もしお誘いが来て体験会が開けたなら
そのとき、あのおじいさんにまた会えるのだろうか?
期待しながら、それまで課題に取り組みたいと思います。

今は、行動が制限されて
多くのヨギーや高齢者も不自由な毎日を送られているのでしょう。
少しでも早く、事態が好転してほしいと祈るばかりです。

 

本日も日々の備忘録のようなブログに
おつきあいいただき、ありがとうございます。

 

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