Flaneur-フラヌール-

50代からのSecond Life

あの人に会いたい

ずいぶん前にユーチューブで見つけた動画で

とても気に入って、何度も何度も繰り返し再生した動画があります。

 

「あの人に会いたい」というタイトルがついていました。

作家・立松和平さんが、永平寺第78代貫主宮崎奕保さんにインタビューしています。

ウィキペディアなどで調べると

2004年にNHKで放映したドキュメンタリーが話題になったと記載されていたので

この動画はそれを10分くらいにまとめたものだったのではないでしょうか。

 

宮崎さんのゆったりとした口調とやわらかい話し方に引き込まれ

夜遅く帰宅した時などビールを飲みながら

何度も何度も見入ってしまいました。

不思議と、嫌なことがあった日でも心がスーッと落ち着きました。

 

宮崎さんは106歳でお亡くなりになられたようですが

生涯、座禅を続けられたそうです。

立松さんが

「導師は座禅をするとき、頭の中では何か考えられているのですか?」と訊ねます。

すると宮崎さんは

「何にも考えない、妄想せんことや、いわゆる前後裁断や

その時その時ひといきひといきしかないんだ

何か考えたらそれはもう余分や」とこたえていました。

 

昨年あたり、マインドフルネスが話題になりました。

瞑想を生活に取り入れている方も増えているのではないでしょうか。

かく言う自分も、時々ではありますが

心を落ち着かせたくて瞑想をしていました。

 

何も考えないというのは、とても難しいことです。

いまだに、目を閉じて背筋を伸ばしている最中

昨日のことや、今日の心配など頭の中をぐるぐる、ぐるぐると巡ります。

マインドフルネス的には

そういう自分の心の動きに気づくということでもいいようですが

座禅はさらに厳しいと思います。

 

ただ、瞑想をすることができた日は

少しだけ物事に取り組むのが前向きに変わるような気がします。

それで続けるようにしています。

 

宮崎さんが自然のことについて、こう言いました。

 

自然は立派やね

自然の法則をまねて 人間が暮らす

時が来たならば ちゃんと花が咲き

そして黙って

褒められても褒められんでも

すべきことをして黙って去って行く

そういうのが

実行であり

教えであり

真理だ

 

当たり前に存在している花や樹木や

私たちが食す野菜や果物

その生命力の強さ

季節が繰り返すことの素晴らしい自然の教えと恵みを

そして、人としての生き方を

宮崎さんが語ってくれています。

 

本日も日々の備忘録のようなブログに

おつきあいいただき、ありがとうございます。