Flaneur-フラヌール-

50代からのSecond Life

経済 乗数効果

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18歳以下への10万円相当の給付がようやく始りました。
少しでも早く届けたい、というのが善意ある人の考えだと思いますが、新しい内閣が発足して国会で議論されて、現金とクーポンの支給になりそうでしたが、世論におされるような形で現金一括給付も選択肢にありとひるがえりました。自治体によっては、政府の方針の転換に、案内をすでに郵送した後にも関わらず、再度、一括給付の案内を送り直すなど、職員の時間と印刷物や郵送費が無駄なものとなっています。
発送業務の手間と費用については、予想以上に経費がかかりますね。多くの公務員の方の時間と、多くのお金が無になってしまったことが、本当にもったいないことだと感じました。
10万円給付は、半分の5万円をクーポンで配布すると事務経費に900億もかかるというところから紛糾しました。その後、1200億かかるという話も出て来てしまいました。余談にはなりますが、その議論の間に、アベノマスクの保管費用が6億という話題も浮上し、世間はこれまたびっくりしたわけです。この6億は、昨年8月から今年の3月の8ヵ月の保管費用というのですから、1年に換算すると、9億になるというからこれまた驚きです。介護施設への配布、災害備蓄など必要としているところへの配布と在庫を減らそうとしているようですが、現在のペースだと30年以上かかってしまうようです。気が遠くなりますね。時々、マスクを配った当時の映像が流れますが、口元にちょこんと乗った小さめのマスクをして、記者会見に応じている姿には、苦笑いしか出ません。

さまざまな事情と状況があったとは言え、このような無駄な費用が、もっと有効的に活用されればいいのに、と思ってしまいます。少なくても、本当に生活に困窮している人たちが、助かるようにと・・・。

先日、めざまし8を見ていたとき、デービット・アトキンソンさんが、10万円相当給付についてコメントしていました。
「10万円相当給付について、国会の議論はど素人の話し合いです。900億かかるからということではなく、経済乗数という考え方があって、その経費をかけても、何兆という経済効果が見込まれるのならやるべきだし、そうでなければやるべきではない。これでは、こういう政策が本当に効果があったのか、よい政策だったのかを検証することができない。」
これを聞いて、経済の乗数効果というのを検索してみましたが、難しい計算式で、なかなか理解するのは難しかったのですが、言わんとしていることはわかりました。日本だけでなく、他の国も数々の国難において、さまざまな経済対策を行っており、どのような投資が経済を押し上げる効果があるかは、歴史が物語っています。

いま、自分自身は事業計画の詰めの段階に入っていて、商工会議所や公庫のアドバイスを受けて、予算の絞り込みをしていますが、経済乗数のような考え方が必要だなと感じています。この投資が果たして、将来的な効果を生むのか、効果的な投資とはなにか。こういうことをいろんな角度で考えることが大切なのだと思います。

公庫の担当の方から、先日、電話をいただきました。やはり予算をもう少し抑えたらいいのでは、ということでしたが、私はすぐ申し込みはせず、もう一度見直しているので、それを見てもらいたいと話しました。その時、「複数の視点から見ることが大切ですよ」と言われました。それから数日、内装を見直したり、競合はどのくらい売上があるのか、オペレーションを考え直したりしていますが、頭を悩ませれば悩ますほど、あー、そうか!みたいなことがちょこちょこ出てきます。結構長い時間をかけて練り上げたプランなので、愛着もありますが、まだまだ詰めるべきところ、改善すべきところがあるのかも知れません。単純に損をする、無駄になる、これがいい、これが好き嫌いだけではなく、考え方を学び続けることなんでしょうね。
自分だけの考えに固執せずに、柔軟に考え、柔軟に行動する。目まぐるしく変化するなかで生き抜くコツなのかも知れません。